この記事の要点
- 六陰朝陽格(ろくいんちょうようかく)とは、辛日に戊子時で、子が官を呼び込む、古典に伝わる格のことです。
- 命式に官殺や午が無いことが条件で、陰の極まる辛が子の時を得て陽(官)を迎える、という名で読みます。
- 星命の栞では、六陰朝陽格を古典の分類として紹介し、現代では命式の実情を用神・格局で読むことが多い、と中立に併記します。
六陰朝陽格とはの結論
六陰朝陽格とは、陰である辛の日主が戊子の時を得て、子を通じて陽(官)を迎える、と伝えられる古典の格です。古典は官殺や午が無いことを条件としましたが、現代では命式の実情を用神・格局で読むことが多くなっています。六陰朝陽格は運勢を決める型ではなく、古典に伝わる読み筋の一つである——星命の栞はそう捉えます。
六陰朝陽格の基本構造(全体像)
六陰朝陽格は、辛日に戊子時がそろうときに語られます。
[図: 関係図]
六陰朝陽格とは
六陰朝陽格とは、古典に伝わる特殊な格の一つです。格局の全体像は 格局とは を参照してください。
「六陰」とは、陰の極まる辛を日主とすることを指し、辛亥・辛丑・辛酉日が語られます。これに戊子の時が組み合わさると、子を通じて陽(官星)を迎える、というのが名の由来です。「陰が陽に朝(むか)う」という見立てです。日主は 日主とは、官星は 正官とは を参照してください。
六陰朝陽格が成り立つ条件
六陰朝陽格は、おおむね次の条件で語られます。
- 日干が辛(辛亥・辛丑・辛酉日)である。
- 時柱が戊子である。
- 命式に官殺や午が無いこと。これらがあると型が崩れるとされます。
現代での扱い
現代の四柱推命では、六陰朝陽格を独立した特別な格として用いない立場が多くなっています。辛の日主の強弱や、子(水)の働きを用神・格局で読むほうが実情に合う、という考え方です。用神は 扶抑用神とは を参照してください。
命式での働き
六陰朝陽格が語られる命式は、辛の金と子の水の関係を軸に読まれます。古典は子が陽を迎えるとしますが、見立ては難しく、見方が分かれます。命式全体は 命式とは を参照してください。
ただし、六陰朝陽格は単独で運勢を決めるものではありません。星命の栞は、六陰朝陽格を運勢の断定としては扱いません。
歴史・背景
六陰朝陽格は、特殊な配置を読む格として、古典のなかで論じられてきました。とくに明の『三命通会』『神峰通考』が、六陰朝陽格・六乙鼠貴格を取り上げています。一方で、こうした格を重視しない立場も古くからあり、扱いは一定ではありません。年代や帰属には諸説があり、星命の栞では確定した事実と伝承を区別して扱います。
古典における解釈
六陰朝陽格の考え方は、星命の栞が中核に置く古典に根拠があります。以下は星命の栞による現代的な要約であり、原文そのものではありません。原文の直接引用が必要な場合は、末尾の出典に挙げた章ページで確認します。
- 『三命通会』(SRC002)— 各格を広く論じ、六陰朝陽格を取り上げます。
- 『滴天髄』(SRC003)— 五行の中和から命式の読み方を論じます。
現代における解釈
現代では、六陰朝陽格は「珍しい特別な格」として紹介されることがあります。
星命の栞は、こうした語り口を踏まえつつ、六陰朝陽格を才能や運勢の証にはしません。六陰朝陽格はあくまで古典に伝わる読み筋の一つであり、命式全体のなかで意味が変わる、という前提を崩さずに紹介します。
六陰朝陽格の限界
六陰朝陽格を読むときには、限界があります。第一に、子が陽を迎えるという見立てが難しく、見方が分かれます。第二に、現代では独立した格として用いない立場が多くあります。第三に、六陰朝陽格と読んでも、運勢が決まるわけではありません。星命の栞は、こうした限界を伏せずに示します。
なぜ星命の栞は六陰朝陽格をこう説明するのか
六陰朝陽格は「陰が陽に向かう美しい格」と、印象だけで語られがちです。星命の栞は、その手前で立ち止まり、六陰朝陽格を古典に伝わる読み筋の一つとして説明します。
六陰朝陽格が「古典の型の言葉」だと分かれば、それは運勢の保証ではなく、古典がどう命式を読もうとしたかを知る手がかりになります。現代の読みと照らし合わせて考える——それが、星命の栞の姿勢です。
関連概念
- 格局とは — 六陰朝陽格を含む命式の型
- 六乙鼠貴格とは — 乙日の対になる古典の格
- 正官とは — 陽(官星)の土台になる通変星
- 扶抑用神とは — 現代的に命式を読む用神
- 日主とは — 辛を判断する中心
出典・参考資料
- 『三命通会』(明・万民英)SRC002 ― 各格を広く論じ、六陰朝陽格を取り上げる命理総合書
- 『滴天髄』(宋・京図 撰/劉基(劉伯温)注とされる)SRC003 ― 五行の中和から命式の読み方を論じる命理古典
- 横断参照:『神峰通考』(明・張楠)が六陰朝陽格・六乙鼠貴格を取り上げる。中国哲学書電子化計画(CTEXT)等